三澤遥ヨーロッパ初個展がミラノで開催中! 10年の歩みを紙のリズムで再編集した新作とは?

May 14, 2026 | a wall newspaper | photo_Masaki Ogawa text_Sanae Sato 今年のミラノサローネ期間に開幕した、デザイナー・三澤遥のヨーロッパ初個展が早くも話題に! ミラノ・〈ADIデザインミュージアム〉で必見の展示です。 カラフルな紙の連なりが繋ぐ、葉っぱや針金といった、取るに足らない身近な素材たち。 「その素材らしからぬ姿」を通して、作品は日常を知覚の体験へと変え、イタリアをはじめとした世界各国の見る人に新たな…
May 14, 2026 | a wall newspaper | photo_Masaki Ogawa text_Sanae Sato
今年のミラノサローネ期間に開幕した、デザイナー・三澤遥のヨーロッパ初個展が早くも話題に! ミラノ・〈ADIデザインミュージアム〉で必見の展示です。
大量の紙の束がリズミカルに並ぶ、三澤遥の個展『bit by bit』が、ミラノデザインウィークの開幕に合わせ、〈ADIデザインミュージアム〉で始まった。展示タイトルは、微々たるもの、取るに足らないものを少しずつ積み重ねていくイメージからつけられている。会場には長い展示台の上に、200~300点に及ぶ小さな要素がちりばめられ、全体でひとつの体験となる。色、質感、小口、穴の空いた紙を重ねて立体に。配置や重なりによって表情豊かな〈竹尾〉の紙の束は、展示台でありながら作品でもある。
「大きな新作ではなく、10年分の作品を再編集し、全体でひとつの新作にしたいと考えました」と三澤は語り、会場設計はグリッドを引き、それを楽譜に見立てて紙でリズムを作るように構成。「色がたくさん出てくるところで盛り上がっていく、譜面を見ているような体験のリズムを感じてほしい」また、実際に会場で流すBGMにもこだわる。「ボソボソ、ヒソヒソと話す感じで作品の声が小さいので、感覚を研ぎ澄ませ、展示に集中してもらえるような無機質で無感情な音を選びました」。
細部に目を凝らすことで初めて立ち現れる世界は、SNSや画像では伝わりにくい。じっと目を凝らして小さな作品を見つめ、その声に耳を澄ませれば、小さな差異や共通点の集積に気づくだろう。「能動的に “見つける” 体験になってほしい」。海外での展示であることは特別意識していない、という三澤遥らしい展示に、世界中の人はどう反応するのだろう。
『bit by bit Haruka Misawa』
〈ADIデザインミュージアム〉P.za Compasso d’Oro, 1, 20154 Milan, Italy ~2026年6月7日。10時30分~20時(最終入場19時15分)。金曜休。入場無料。
三澤遥
みさわはるか アートディレクター、デザイナー。日本デザインセンター、三澤デザイン研究室室長。日常に潜むささいな事柄に着目し、観察と実験を通して新たな視覚体験を生み出す。プロダクトやインスタレーションなど多様な領域で活動。Source: Casa Brutus — Read original